人工透析管理システム(東レ・メディカル株式会社)
(その1)安全管理面の紹介です
チェック機能、認証デバイスなどによりヒューマンエラーの低減に寄与します。
1.各種のチェック機能
透析開始前に透析装置で条件確認することで、ベッドへの案内間違え等防止します。
体重測定には ICカードや手のひら静脈認証を使用し、患者様間違えを防止するとともに、画面表示や音声ガイダンスにより相互チェックが可能です。
透析終了時に未実施の処置項目等がある場合は、装置画面に注意を表示してお知らせします。
2.警報値の設定
患者様毎の警報値設定で、より安全性の高い管理を行います。
3.装置の集中管理
透析装置の自己診断・保守情報・警報履歴等を集中管理して、装置メンテナンスも支援をします。
4.情報管理・セキュリティ面から
使用者個別のID/パスワードで各操作の履歴を管理し、情報の流出など防止いたします。
5.リモートメンテナンス機能
機器のサポートセンターでは、リモートメンテナンス(遠隔操作)によるトラブルの迅速な対応や質問への回答をおこなっており、随時の対応をしていただいております。
(その2)診療サポート体制
透析業務の管理・効率化を進めます。
1.データの管理面から
患者様の基本的な情報や透析における患者様毎の警報範囲、検査データ等を管理します。また、透析装置との通信で、透析毎の血圧データや操作履歴を記録として保存します。
2.データの統計・応用の面から
任意に選択した投薬データ、検査データ等が1つのグラフで表示できます。数値データ以外の原疾患や合併症等の情報を条件とし、組み合わせ検索がおこなえます。
3.パラメータの自動計算・選択の面
体重計との連動で除水量の計算をおこないます。体重増加量に応じた最適除水パターンを自動選択できます。また、除水完了時刻変更に対して、除水速度の補正をおこない、透析装置に自動で送信します。
4.透析スケジュール面
マスター登録する事で、自動的に透析スケジュールが作成され、また、当日の透析スケジュール変更も簡単におこなったりできる等、利便性を高めています。
(その3)情報の共有化・オープンシステム
1. 多様なシステム連携をおこなうことで、透析関連業務の効率化を推進しています。具体的には、施設内・施設間でのデータ活用を志向して、情報の共有化をはかっていきます。
2. 複数のPC端末から操作・参照がおこなえ、情報の共有化・業務の効率化が実現できる体制になっています。
当院の透析用監視装置(東レ・メディカル株式会社)
(1)間歇補充型 HDF (I-HDF)
(透析患者様への技術情報…その1)逆ろ過透析液を間歇的に補液するHDFモードであり、補液回路および補液ポンプを用いずに簡便な操作で施行することができます。治療中の末梢循環改善、plasma refilling促進、膜性能の経時減少抑制などの効果が期待できます。
(2)オンラインHDF
(透析患者様への技術情報…その2)
補液と濾液のバランスはダブルチャンバ方式による密閉回路で制御されますので、補液量の影響を受けない正確な体液管理が実現できます。
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(補足)なお、当院の透析室の環境につきましては(オンラインHDFなど他)、以下のページ部分にも記載いたしました。→ 透析室の環境です(別ページへ)
(3)逆ろ過透析液による自動化機能
(透析患者様への技術情報…その3)
自動プライミング・自動返血・自動脱血・急速補液・手動送液の各サポート機能を搭載しています。
3ー1. 自動プライミング
生理食塩液が不要となり、逆ろ過透析液によるプライミングを行えます。
3ー2. 自動脱血
動脈側、静脈側からの脱血を自動で簡単に行うことができます。治療開始時の煩雑な機器操作がなくなります。
3ー3. 急速補液
逆ろ過透析液による補液を簡単操作で迅速に行うことができます。
3ー4. 自動返血
逆ろ過透析液による返血を行います。安全性を重視した自動化システムにより、安心・安全で効率的な返血作業を実現します。
3ー5. 手動送液
逆ろ過透析液の手動注入が可能です。自動返血後の追加注入等の処置を容易に行うことができます。