- 腎臓リハビリテーション用の機器導入
- 最新MRIの導入(東芝メディカルシステムズ社)
- 結石破砕装置 ESWL(エダップテクノメド株式会社)
- X線CT装置(シーメンス社)
- FMD検査装置
- 超音波検査(東芝メディカルシステムズ社)
腎臓リハビリテーション用の機器導入
"腎臓リハビリテーション"は、CKD(慢性腎臓病)患者様に対し、運動療法を中心としながら食事療法も含めて包括的な介入を行っていく新たなリハビリ手法です。
その際に運動療法として患者様に実施していただくための機器を新たに当院透析室に導入いたしました。
こちらの昭和電機グループ社「てらすエルゴ」は、その"腎臓リハビリテーション"用に開発された機器です。
"エルゴメーター"といわれる機器で、自転車こぎに似た運動を行います。
透析中でも実施できる形になっているもので、(透析中にも行えるために)効率的に運動療法が実施できます。
写真のように、透析中でも、ベッドの上でそのまま運動ができる機器です。
自転車こぎのように下半身でペダルを踏み込みまして、そして連続して運動をしていきます(あらかじめ機器の方に、適切な負荷をつけておきまして)。
状況はリアルタイムでモニターをしていきます。データの管理についてはアプリを利用しても管理することもできます。
動画でのご説明はこちらをご覧くださいませ。
最新MRIの導入(東芝メディカルシステムズ社)
MRIとはMagnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像の略称です。非常に強い磁石、および電波を利用して、人体の様々な断面を撮像する検査です。磁石、電波を利用するので被曝の心配はありません。当科では1.5T(1.5テスラ)のMRI装置が稼働しており、様々な病巣を発見することができます。
前立腺・膀胱・腎臓など泌尿器科領域の検査はもちろん、頭部・脊椎・関節など様々な領域のMRI検査を行っています。
MRI検査では強力な磁石で出来たトンネルの中に入ります。検査時間は目安として、およそ30分程度になります。その間、からだを動かさないでじっとしている必要があります。また、検査中はMRI装置から大きな音が出ます。
(この度当院も導入いたしましたMRIの)東芝メディカルシステムズ社 1.5テスラMRIシステム"Vantage Titan"は、高画質を犠牲にすることなく、MRI装置の問題である狭い検査空間と大きな騒音を克服すると共に、ワークフローを大幅に改善した最新の装置です。 TCO (Total Cost of Ownership)の低減とともに、最新アプリケーションへの対応と快適なワークフローを実現しました。
(具体的に..)例えば、"ゆとりある検査空間"によって患者さんの負担を軽減し、安心して検査を受けていただけ、また、撮像時および撮像後の操作ステップ数を削減し検査効率・ワークフローの向上も、同時に実現しています。
結石破砕装置 ESWL(エダップテクノメド株式会社)
結石破砕装置(ESWL)は、衝撃波を発生させて結石に向けて照射して、尿路結石を砕く装置です。その後の破砕された結石は、尿とともに自然に排出される仕組みで、低侵襲で身体の負担も少なく治療することができます。
この度、当院では、エダップテクノメド株式会社より最新の結石破砕装置(ソノリス アイムーブ)を導入いたしました。
・ ソノリスアイムーブの特徴概要
(Scan:結石のエコー探査)
(Position:結石の位置決め)
(Fire:衝撃波の照射)
(Track:破砕をリアルタイムにモニタリング)
(Q)尿路結石とは何ですか?
(A)腎臓・尿管・膀胱・尿道などにある結石を尿路結石といいます。尿路結石は、尿成分から析出される結晶が、腎臓の内部表面に集まり生成されます。
結石が小さい場合は尿管を通って、自然に体外に排出される場合があります。
(Q)どのような症状が現われますか?
(A)通常、尿管結石の初期症状は激痛を伴います。この痛みは、結石が尿管を通るときの刺激等により突然起こります。特に結石が下腹部や横腹部にある場合は、急激に鋭い痛みを感じます。
また、結石が大き過ぎて簡単に尿管を通らない場合、激痛が続きます。結石が膀胱に近づくと頻繁に尿意を感じたり排尿時に激しい痛みを感じる事があります。腎臓結石は無症状の場合も多く、血尿等で発見される事があります。
(Q)体外衝撃波結石破砕法(ESWL)とは何ですか?
(A)体外で発生させた衝撃波を集束させて、これを腎臓や尿管の結石に伝えて結石を破砕します。そして砕かれた結石は、尿の流れと共に自然に排出されます。
結石で悩む人にとって、開腹手術をせずに体内の結石を砕く、理想的な治療方法です。
(注記)なお、破砕後の結石の状態は、結石の種類、部位、患者様の体質によって違ってきます。
(Q)当院の治療装置によるESWLの利点は何ですか?
(A)
◆低侵襲性(体への負担が少ない)治療法の代表として患者様にも広く受け入れられています。
◆新しく開発された衝撃波発生技術により、結石の破砕効果が高く治療時間が更に短縮されました。
◆治療ベッドに寝たまま治療が受けられます。
X線CT装置(シーメンス社)
X線CT検査は、X線を身体の周りから照射し、体内を透過したX線量をコンピュータで処理することによって体の断面の画像を得ることができます。身体のあらゆる部位の内部構造を画像化することが可能です。
レントゲンと比べて、より詳細な体内の情報を得ることができます。
当院では平成26年12月末にシーメンス社製の「SOMATOM Scope」16列マルチスライスCT装置を導入しました。
従来のCT装置より被曝低減の技術を取り込んだ最新のCT装置です。
腎臓、尿管、膀胱、前立腺等の諸臓器の大きさ、形、位置等の画像化を行い腫瘍や結石等の病変を観察します。
またヨード造影剤という薬剤を使用することでより明確な情報を画像として得ることができます。
泌尿器領域の腹部、骨盤検査だけでなく、胸部や頭部などほかの部位の検査も行っております。
(放射線科より)なお、検査手技・検査部位によって着替えや検査前膀胱に尿を溜めていただく等の前処置が必要となる場合がございます。検査に必要な説明や検査の流れが書いてある用紙をお渡し致します。
・ヨード造影剤を使用する検査についての注意事項
(1)CTヨード造影剤検査前の4時間は食事を控えてください。
(2)糖尿病薬のうちビグアナイト系糖尿病薬の内服は控えてください。
(3)ヨード造影剤は安全なお薬ですがまれに副作用が発生する場合がございます。患者様へ造影CT検査の十分な説明を行うために、造影剤使用同意書の記入をお願いしております。
FMD検査装置
FMDとはFlow Mediated Dilationの略で「血流依存性血管拡張反応」といい血管内皮機能を調べる検査です。
この検査では血管の一番内側の層である内膜の機能を診る検査で、自覚症状なく進行する動脈硬化を早い段階で調べることができます。
当院では平成27年9月より最新のFMD装置を導入いたしました(保険適用の検査です)。
FMD検査は超音波で腕の血管径を計測します。
カフで腕を締める前後での血管径と比べてどのくらい血管が拡張したかFMD値(%)で評価します。
血管拡張物質である一酸化窒素(NO)が血管内皮からどれだけ放出されたかを診る検査です。
血管内皮機能が低下しているとNOの産生が少なくなり、FMD値は低下します。
・検査注意事項
(1)検査予定時間前の4時間以内の食事は控えてください。
(2)ビタミンCなどのサプリメントやコーヒーなどのカフェイン摂取を検査6時間前より控えてください。
(3)煙草は6時間前から控えてください。
(4)検査前に激しい運動は控えてください。
(5)検査中は身体を動かないようにお願い致します。
超音波検査(東芝メディカルシステムズ社)
超音波検査は人間が聞くことを目的としない高い周波数の音(=超音波)を探触子から体内に送信し、体内から反射してきた超音波を再び探触子で受信、画像化して体内を調べる検査です。放射線を使用しないため、被爆の心配はありません。 当院では泌尿器科領域(腎・膀胱・前立腺・精巣)のみならず、心臓、消化器(肝・胆・膵・脾)、血管(頸動脈・シャント・下肢)、甲状腺・副甲状腺と幅広い領域の検査を行っております。