- <Q1>まず、前立腺肥大症は、高齢になるとどのくらいの人がかかってしまうもの?
- <Q2>おもな前立腺肥大症の治療法は?
- <Q3>投薬等でその経過をみた後には?
- <Q4>内服療法の注意点は?(ほかには)
- <Q5>前立腺肥大症の治療法で、手術療法では、どんなものが?
- <Q6>今もっとも一般的な手術法は?
- <Q7>なお高齢者にあった治療法としては、どうでしょう?
- <Q8>そのTURP、PVPの、メリット・デメリットは?(それぞれ)
- <Q9>ちなみに(前立腺肥大症例がより多い)米国での治療方法の割合は、どうでしょう?
- <Q10>経尿道的前立腺核出術(TUE)とは?
- <補足>前立腺肥大症に関する関連情報です
<Q1>まず、前立腺肥大症は、高齢になるとどのくらいの人がかかってしまうもの?
<A1>.70歳で70%の方が、80歳では80%の方が、前立腺肥大症になってしまうとも言われるようです(高齢の方にとっては、非常に高い割合の疾病といえるかもしれません)。
<Q2>おもな前立腺肥大症の治療法は?
<A2>.前立腺肥大症の治療方法は、投薬(内服療法)と、外科手術(手術療法)があります。
<Q3>投薬等でその経過をみた後には?
<A3>.経過をみた後に、もし投薬(内服治療)が無効とみられた場合には、手術による治療の選択・判断がなされます。
<Q4>内服療法の注意点は?(ほかには)
なお内服治療の場合でも(高血圧症と同様に)長期に服用しつづける必要があることもあり、年月が経つと効果がなくなることもあるようです。
<Q5>前立腺肥大症の治療法で、手術療法では、どんなものが?
<A5>.TURP(経尿道的前立腺切除術)が標準的で一般的な治療法です。
なお近年はPVP(光選択性前立腺蒸散術)といわれる手術療法も、色々な理由から注目がされているようです。
<Q6>今もっとも一般的な手術法は?
<A6>.そのTURPが、現在もっとも一般的といえる手術法で、内視鏡の先についた電気メスで前立腺肥大部を削り取る治療法です。
ちなみにPVPの方は、レーザーで前立腺を蒸散させて尿道を拡張する、比較的あたらしい手法です。
<Q7>なお高齢者にあった治療法としては、どうでしょう?
<A7>.前立腺肥大症の標準的な手術法であるTURPでは、手術に伴う出血がその副作用といえるものなのですが、合併症のおそれがある高齢者の方にとってはその点がネックになっておりました。PVPの場合にはその出血の少なさから、高齢者の方のニーズにあった治療法ともいえるようです(ただしPVPのデメリットももちろんあります、その点については別に記載します)。
<Q8>そのTURP、PVPの、メリット・デメリットは?(それぞれ)
<A8>.
・ TURPのおもなメリット → 一般的で広く行われている方法、病理組織検査で後に癌検査が可能に、etc...
・ PVPのおもなメリット → 入院日数が少ない、患者さんの負担も少なめ、出血も少ない、術後の性機能など機能障害も少ない、比較的簡単で医師にとってマスターしやすい方法、2011年に自由診療から保険適用になった、etc...
・ TURPのおもなデメリット → PVPより入院日数が多めで出血も多め、出血の関係などで高齢者の方は施術が不可能な場合もある、etc...
・ PVPのおもなデメリット → まだ実施する施設が圧倒的に少ない、患部を蒸散させてしまうため後で癌検査ができない、前立腺が大きすぎると残存の前立腺が比較的大きい PVP では短期的には排尿はよくなるものの長期的には肥大の再発から排尿が悪くなる可能性がある、etc...
<Q9>ちなみに(前立腺肥大症例がより多い)米国での治療方法の割合は、どうでしょう?
<A9>.米国での現在の前立腺肥大症の治療・手術では、TURPに5割ほど、PVPに3割ほど、それぞれ実施・利用されているようです(2011年度)。機器の普及や、保険制度の違いなどからか、日本よりもPVPの割合が多いようです。
<Q10>経尿道的前立腺核出術(TUE)とは?
<A10>.大きな前立腺の場合TURPでは出血のリスク、PVPでは肥大の残存のリスクがあります。TUEは肥大部分をほとんど取り除く(くりぬく)方法です。その為、肥大の残存の問題はほとんどありません。また肥大症の根元から剥離するような方法ですので根元の血管を止めることができ、TURPより出血が少ないと言われています。
<補足>前立腺肥大症に関する関連情報です
そのほか、前立腺肥大症に関する関連情報へのリンクを、以下に記載いたします。
→ 前立腺肥大症("前立腺肥大症"に対する一般的な内容について、まとめてみました)
→ 前立腺肥大症Q&A(Q&A形式でよりくわしくまとめてみました)