ロボット前立腺全摘術とは?
現在アメリカでは前立腺がんの手術の90%がロボットによって行われています。今までの手術は開腹で行う従来の前立腺全摘術、また新しい手術方法である腹腔鏡下前立腺全摘術として行われていました。 開腹の手術はお腹を大きく切開することが必要であり回復が遅くなったり、また人の目で見る為、男性の骨盤の奥にある前立腺では細かいところが見ずらいなどの欠点がありました。
腹腔鏡下の手術はお腹を大きく切開する必要はないのですが、2次元のテレビモニター下の手術であり、また手の代わりとなる鉗子の可動範囲が制限されるなど欠点がありました。
これらの欠点を解消したのがロボット手術です。この手術方法はあくまで人が操作するのですが、3Dの視野下で局所を拡大し細かくみることが可能です。
ですから人の目でみているようであり、さらに拡大してみながら手術ができます。
使用する鉗子は従来の腹腔鏡下手術のに比べ格段に可動範囲にすぐれ、また人の手の数倍の細かさで動かすことができる為、前立腺のように狭い場所での手術に適しています。
このようにロボット手術は従来の手術に比べ安全性が高く術後の社会復帰が早いなどの長所を持った手術方法です。
ロボット手術について詳しくお聞きになりたい方は当院医師にお気軽にお尋ねください。
アームは全部で4本あり、それぞれのアームにカメラ、鉗子をつけて手術します。鉗子は、術者が遠隔で操作をして動かします。
ロボットによるアーム動作は"手ぶれ"が出ない形ですので、より細かやかな鉗子操作が可能となります。
なお、平成24年4月からは"保険適応"になり、患者さんの経済的負担も軽くなりました。
ロボット前立腺全摘術
実際の鉗子の先端。この画像を3Dモニターでみながら手術します。
コンソール内で鉗子を操作しているところです。
この機械によって実際の手より数倍の細かい動きが可能です。
奥のベットに患者様は寝て頂き手術を受けて頂きます。
その手前のコンソールという操作装置を術者が装置内にある3D画面を見ながら操作をします。術者の手の動きに合わせて、ロボットについた鉗子が動く遠隔操作によって手術を行います。
当院の実績から
当院のダビンチに関する実績(手術件数)を、グラフで簡単に示します。
まず、"前立腺全摘術"の中で、ロボットの場合(ダビンチによる施術)と、従来よりの開創の場合とで、その推移を(時系列)グラフ化して表示してみます。